英文法の基本である「動名詞」。
みなさんは「動名詞って何?」と聞かれたとき、説明できるでしょうか?
動名詞は、形自体はシンプルだけど、使い方や見分け方が少し難しい文法項目です。今回は、その基本的な使い方から、会話や英文でよく目にする活用パターンまで、一気に紹介していきます!
「動名詞」って結局動詞なの?名詞なの?と混乱する人も多いかもしれません。
動名詞はひとことで表すと「動詞の性質を持つ名詞」です。動詞の形を変えて、名詞として使う用法を指します。
Her hobby is singing.「彼女の趣味は歌うことです」
という2文から動名詞を紐解くと、
ひとつ目の文で “sing” は「歌う」という意味の動詞で使われています。しかし、2つ目の文では “sing” という動詞を “~ing” の形にすることで、「歌うこと」という名詞として活用していますね。
この形を「動名詞」といいます。もともと動詞だった単語を、「〜すること」という名詞に変化させる用法です。
ではここから、動名詞の活用パターンを学んでいきましょう!
動名詞の基本的な活用方法は、主に以下の4つです。
・補語
・目的語
・前置詞の目的語
まず、主語になる動名詞です。
Studying English is my routine. 「英語を勉強することは、私の日課である」
このように文頭に動名詞を配置すると、名詞と同じように文の主語としての役割を担います。
次に、補語になる動名詞は、
My hobby is watching movies. 「私の趣味は、映画を観ることだ」
のように、主語について説明する「補語」の部分に動名詞が使われています。
さらに、目的語になる動名詞では
I like talking with my friends. 「私は友人たちとお喋りすることが好きだ」
というように、文全体の主語である動詞 “like” の「目的語」として動名詞 “talking” が機能しています。
そして、今紹介した「動詞の目的語になる動名詞」のほかにもう1つ、「前置詞の目的語になる動名詞」も確認しておきましょう。
I’m interested in attending the international event.「私は、その国際イベントに参加することに興味がある」
前置詞の後には名詞が必ず続くため、動名詞を用いることで動詞を「〜すること」という名詞の形に変化させています。
以上4パターンが、動名詞の基本的な活用です!
ここからは難易度が上がって、動名詞の「完了形」と「受動態」を学んでいきましょう。
動名詞「〜すること」の完了形「〜したこと」、受動態「〜されること」はどのように表現するでしょうか?
まずは、動名詞の完了形です。
動名詞の完了形は、having+過去分詞 であらわします。
この文は、動名詞を使って「言う」を強調しつつ、完了形で過去のニュアンスを表していますね。
ほかにも、
She admitted having forgotten the meeting time.
「彼女は会議の時間を忘れたことを認めました。」
We are proud of having completed the project on time.
「私たちはプロジェクトを期限通りに完了したことを誇りに思っています。」
のように、having+過去分詞で、既に完了した過去の出来事をあらわすことができます。
続いて、動名詞の受動態です。
受動態をあらわす際は、being+過去分詞 を用います。
という文では、beingに “choose”の過去分詞形 “chosen”を組み合わせることで、「選ばれたこと」という動名詞の受動態を完成させています。ほかにも、以下のような表現で用いられますね。
I remember being invited to the party last year.
「昨年パーティーに招待されたことを覚えています。」
They are afraid of being caught.
「彼らは捕まることを恐れています。」
動名詞の「完了形:having+過去分詞」と「受動態:being+過去分詞 」は、2つセットで覚えておくようにしましょう!
ここまで動名詞の学習を進める中で気づいた方も多いかもしれませんが、実は今回扱った動詞を「〜すること」の名詞に変換する文法は、動名詞だけではありません。
to+不定詞で表す「〜すること」も、同じように用いることができます。
では、この「動名詞」と「to+不定詞」はどうやって使い分けたら良いでしょうか?「動名詞」と「to+不定詞」は、一見同じでも、ニュアンスや文法に違いがあります。次回のブログでは、この2つの「〜すること」の違いについて紹介していきます!