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分詞の世界②「分詞構文」

分詞の世界 第2回です。今日は、「分詞構文」について学習していきます。

「分詞」の基本について学びたい方はこちらをご覧ください→

https://www.polyglots.net/blog/participle/

分詞構文は、 「動作を簡潔に表現する」 ための文法構造です。主語が同じ文の中で動詞を省略して一部を「分詞」に変えることで、文が一気に洗練され、滑らかになります。分詞構文をマスターして、スッキリした自然な表現の英語に近づきましょう。

分詞構文の基本形

分詞構文は、現在分詞や過去分詞を用いて作られます

  • 現在分詞: ~しながら、~している間に
  • 過去分詞: ~された状態で、~された後で

を、それぞれ示す表現です。では、基本的な使い方を確認していきましょう。

 

分詞構文の基本ルール

1. 現在分詞(-ing形)を使う

現在分詞を用いると、「同時進行」の様子や「原因」「条件」「状況」を表現できます。例文でイメージしてみましょう。

❶Seeing her friend, she waved happily.
 → 友達を見かけて、彼女はうれしそうに手を振った。
 (=When she saw her friend,〜)

Not knowing what to say, he remained silent.
 → 何を言えばよいかわからなかったので、彼は黙ったままでいた。
 (=Because he didn’t know what to say,〜)

2. 完了形の分詞構文(Having + 過去分詞)を使う

次に、完了形を用いると、動作が主節よりも前に完了していることを示します。例文を確認してみましょう。

❶Having finished her work, she went out for a walk.
 → 仕事を終えてから、彼女は散歩に出かけた。
 (=After she finished her work,〜)

Having been warned about the danger, they proceeded cautiously.
 → 危険について警告されていたので、彼らは慎重に進んだ。
 (=Because they had been warned about the danger,〜)

3. 過去分詞を使う

そして、過去分詞を用いると、「受動」の意味がうまれます。

❶Tired from the long journey, he went straight to bed.
 → 長旅で疲れていたので、彼はすぐに寝た。
 (=Because he was tired from the long journey,〜)

Surprised by the sudden announcement, everyone fell silent.
 → 突然の発表に驚いて、全員が黙り込んだ。
 (=Because they were surprised by the sudden announcement,〜)

  

分詞構文の特徴

分詞構文は、次の4種類の状況を示すのに使われます。

1. 時間(~する時 / ~しながら)を示す

例文:

Walking through the park, I found a beautiful flower.
 → 公園を歩いている時、美しい花を見つけた。

Entering the room, he saw his colleagues waiting for him.
 → 部屋に入ると、同僚たちが彼を待っていた。

2. 理由・原因(~なので)を示す

例文:

Knowing the answer, she raised her hand.
 → 答えを知っていたので、彼女は手を挙げた。

Having missed the bus, he decided to walk to school.
 → バスに乗り遅れたので、彼は歩いて学校に行くことにした。

3. 条件(~ならば)を示す

例文:

Studying harder, you will pass the exam.
 → もっと一生懸命勉強すれば、試験に合格するだろう。

Used correctly, this software can save you a lot of time.
 → 正しく使えば、このソフトウェアは多くの時間を節約できる。

4. 付帯状況(~しながら / ~して)を示す

例文:

She walked down the street, humming a tune.
 → 彼女は歌を口ずさみながら通りを歩いた。

He sat on the couch, reading a book.
 → 彼はソファに座り、本を読んでいた。

  

分詞構文の注意点

分詞構文は、長い文を短くしたり、表現を綺麗にまとめるのに効果的ですが、逆に分詞構文を用いることで文章をわかりにくくしてしまう場合があります。正しく、わかりやすく使うための注意点を確認しておきましょう。

1. 主語が一致していなければいけない

1つは、分詞構文と主節の主語が異なる文章です。この場合、主語の誤解を招く可能性があります。

Walking down the street, a dog barked at me.

この文では、前半(分詞構文)と後半(主節)で主語が違っているので、読んだ人が “a dog” が通りを歩いているように誤解してしまうかもしれません。

Walking down the street, I heard a dog bark at me.

というように、主語を統一して示すようにしましょう。


2. 時制によって使い分ける

分詞構文は、時制によって使い分けが必要です。

現在分詞は「同時性」や「これからの動作」、完了形の分詞構文は「前の動作」をそれぞれ示します。文脈に適した方を用いるようにしましょう。

例:

Eating dinner, she watched TV.
 → 夕食を食べながら、彼女はテレビを見た。(現在分詞)

Having eaten dinner, she watched TV.
 → 夕食を食べ終えてから、彼女はテレビを見た。(完了形)


3. 曖昧な表現に注意!

分詞構文が文脈によってわかりにくさを生み、異なる解釈を引き起こしてしまう場合があります。分詞構文を用いる際は、主語や人物を明確に示すことを意識しましょう。また、 短い文脈の中で多用して、文を複雑にしすぎてしまうことにも注意しましょう。


例: Being a sunny day, we decided to go hiking.
この文でもニュアンスは伝わりますが、 「晴れた日」が主語のように誤解されてしまうかもしれません。

これを修正して、

 As it was a sunny day, we decided to go hiking.
晴れた日だったので、ハイキングに行くことにした。

というように表現すると、理解しやすい文になりますね。

  

まとめ

  

今回は、分詞構文の特徴や種類、活用の注意点を紹介しました。

分詞構文は、文を短くわかりやすくしたり、より滑らかに表現するための強力なツールです。法則と注意点を押さえ、自然な英語表現を目指していきましょう!

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