みなさんは「命令文」 を使いこなせていますか?
命令文は、相手に強い口調で何かを伝えるときに用いる印象が強いですが、実際にはそれだけでなく、幅広い場面で形を変えて使われています。
今回は、「命令文」の基本構造からさまざまなニュアンスでの使い方まで徹底解説していきます!
命令文は英語で “the imperative mood” と言い、 “imperative” には「避けられない」という意味があります。
つまり、命令文は 「あなたはこれを避けられない!」 という状況や気持ちを、命令口調の「~しなさい」に言い換えて表現するものです。
動詞の原形 で文を始める
主語(You)は基本的に省略されます。
・Sit down.(座って。)
・Open the window.(窓を開けて。)
・Study hard.(一生懸命勉強しなさい。)
・Be quiet.(静かにしなさい。)
否定の命令文
否定の命令文を作るには、「Don’t + 動詞の原形」を使います。
・Don’t run in the hallway.(廊下を走らないで。)
・Don’t touch this.(これに触らないで。)
・Don’t be late.(遅れないで。)
また、Don’t の代わりに「Never + 動詞の原形」を用いることで、さらに強い禁止を表現することもできます。
・Never give up!(絶対に諦めるな!)
・Never open this door!(決してこのドアを開けるな!)
① 丁寧な命令文
命令文は、そのままの形だと用いる場面を意識しなければいけませんが、 ‘Please’や ‘Just’をつけることで口調を和らげることができます。
例文:
- Please close the door. / Close the door, please. (ドアを閉めてください。)
※pleaseの位置は文頭でも文末でもOK!
- Just wait a moment. (ちょっと待ってください。)
‘Please’を用いると「相手にお願いする」印象になり、‘Just’ は「少しだけ待ってほしい」「これだけやってほしい」というように相手を気遣うニュアンスになるため、どちらも少し柔らかい表現になります。
また、形はそのままでも、丁寧に感じられる命令文もあります。
・Follow us on Instagram for the latest updates. (最新情報をチェックするには、Instagramでフォローしてください。)
というような命令文は、サイトや掲示物などで見かけることが多い表現です。このような命令文は、指示を簡潔にわかりやすく伝えたり、「その方があなたにとっていいからそうしなね」というポジティブなニュアンスを持っています。
もちろん、これらの表現を使って口調を和らげていても「命令文」であることは変わらないので、使用する場面や伝え方には注意が必要です。
② 命令文 + and / or
命令文に「and」や「or」を組み合わせることで、 「~しなさい、そうすれば…」 や 「~しなさい、そうしないと…」 という表現になり、その後の結果を示すことができます。
・Hurry up, or you’ll miss the train. (急ぎなさい、そうしないと電車に乗り遅れるよ。)
③ 命令文の強調
命令文を強調するために、あえて主語 ‘You’ をつけたり、 ‘Do’ を文頭に加えることもあります。
・John, you go first.(ジョン、お前が先に行け。)
・Do listen carefully.(しっかり聞きなさい。)
文頭にこれらを加えることで、強調や懇願のニュアンスがより伝わります。
④定型の命令文
英語の日常表現の中には、決まり文句として定着している命令文もあります。
例えば、
・Take care! (気をつけてね!)
・Don’t worry about it. (気にしないで。)
・Have a nice day! (良い一日を!)
・Let’s play tennis.(テニスをしましょう。)
などがあります。
これらの表現は、相手への配慮や気遣いを示す定型の命令文です。どれも日常会話でよく使われる表現なので、覚えておくと良いですね。
いかがでしたか?英語の命令文はシンプルな構造ですが、 言い方や付け加える単語によって、幅広いニュアンスを表現 できます。
最後に今回のポイントをおさらいしておきましょう
- 基本の形 → 動詞の原形で文を始める(主語は省略)
- 禁止の命令文 → Don’t + 動詞の原形(~してはいけない)
- 丁寧な命令文 → Please / Just + 動詞の原形(~してください)
- 結果を示す命令文 → 命令文 + and(そうすれば) / or(そうしないと)
- 命令文の強調 → You (特定の相手を指す) / Do (強調する)をつける
- 定型の命令文→ Have a nice day!、Let’s~ など
状況や相手に応じて適切に使い分け、自然な英語コミュニケーションを目指しましょう!