中学の時「使役動詞」という文法を習ったことがあると思います。覚えてますか?
「使役」とは「人に仕事をさせる」という意味です。
「誰かに何かをさせる/してもらう」ときに使う動詞ですから、日常生活はもちろんビジネスにおいてとてもよく使われます。
でも、なんとなく、英語の「使役動詞」ってしっくりこない感じがしませんか?
その理由は、
日本語の「させる」には4種類の意味が含まれている英語の「させる」は4種類の意味を4つの動詞で分担している
からです。
したがって、最初に日本語の「させる」に4種類の意味があることをはじめに理解しとかないと、英語の4つの使役動詞「させる」を使いこなすことができないのです。
それでは、次の4つの英文の「させる」意味の違いを考えてみてください。
・I made him clean my room. 彼に部屋を掃除させた。・I got him to clean my room. 彼に部屋を掃除させた。
・I had him clean my room. 彼に部屋を掃除させた。
・I let him clean my room. 彼に部屋を掃除させた。
強制のMAKE
I made him clean my room. (彼に部屋を掃除させた。)
強制的にやらせた、というニュアンスが強いです。
「彼が掃除したくなくても、私は彼に掃除をさせた」という感じです。
使役動詞「make」は、相手の意志に反して何かをさせる場合によく使われます。
説得のGET
I got him to clean my room. (彼に部屋を掃除させた。)
「get」は、makeやhaveと違い、自発的な意志に働きかけるか、努力して相手に何かをさせるというニュアンスがあります。
つまり、「get」は他の使役動詞と同じ「〜させる」という訳で伝えられますが、相手を説得するという意味合いが加わる点が特徴です。
相手が最初はやりたくなかったが、最終的に掃除することに同意した、といった状況です。
依頼のHAVE
I had him clean my room. (彼に部屋を掃除させた。)
依頼や指示としてやらせるというニュアンスです。
「make」ほど強制的ではなく、「get」ほどの説得も不要です。
自然に指示を出して、その通りに行動してもらうという感じです。
散髪屋さんで髪を切ってもらうような時も”I had my hair cut at the barber.”と使役動詞haveを使います。
許可のLET
I let him clean my room. (彼に部屋を掃除させた。)
「許可を与える」や「自発的にやらせる」というニュアンスがあります。
清潔フェチの彼が私の部屋を掃除したいと思っていたので、それを許した、という感じです。
今回はイメージだけ押さえておいてくださいね!
まとめ
Make:強制 原形不定詞を誘導
強い力や指示によって行動を促す。
Get:説得
説得や働きかけを通じて、何かを実現させる。
Have:依頼 原形不定詞を誘導
権限に基づいて指示を出すが、強制的ではない。
Let:許可 原形不定詞を誘導
許可を与えることで、相手に行動させる。