不定詞とは、動詞の原形に「to」をつけた形で、日本語の「〜すること」や「〜するために」に相当します。
不定詞には、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法という3つの主要な用法があり、これらそれぞれが特定の役割を果たします。
名詞的用法:不定詞が名詞のように働き、主語、目的語、補語として使われます。「〜すること」という意味です。
形容詞的用法:不定詞が直前の名詞を修飾し、その名詞がどういうものかを詳しく説明します。「〜するための」と訳されます。
副詞的用法:不定詞が動詞や形容詞を修飾し、その動作や状態の理由や目的を示します。「〜するために」という意味になります。
今回は、その中でも名詞的用法について見ていきたいと思います。
to不定詞の名詞的用法とは
名詞的用法では、不定詞が「〜すること」という動作や状態を名詞として表現します。
そのため、何かをしたいという願望や、望むこと、計画するといった気持ちや考えを表現する際によく用いられます。
以下は、名詞的用法が実際にどのように使われるかの具体例です。
主語として使われる場合
文の主語として「~すること」という行動や状態を表現します。
To eat breakfast is good for your health. (朝食を食べることは健康に良い)To travel around the world is his ultimate dream. (世界中を旅することは彼の究極の夢だ)
To drive safely is essential for preventing accidents. (安全に運転することは事故を防ぐために不可欠だ)
この文で、to以下の内容は文中の主語として機能しています。
また、不定詞句を文頭に持ってくると長くなってしまう場合には、形式主語のitを用いて以下のように表すこともできます。
It is challenging to learn a new language.(新しい言語を学ぶことはやりがいがある)
この場合、to不定詞以下が意味上の主語となっています。
目的語として使われる場合
この場合、不定詞は動詞の後に置かれ、その動詞がどのような行動を目的としているかを示します。
I want to learn French. (フランス語を学びたい)I hope to travel to Japan next year. (来年、日本に行きたいと思っている)
We need to finish this project by Friday. (金曜日までにこのプロジェクトを終わらせる必要がある)
ここでは、to以下の内容が動詞 want/hope/need の目的語として機能しています。
to不定詞を目的語とする動詞はhope, plan, intend, aim, decideなど未来志向の意味を持つものが多いです。
補語として使われる場合
この場合、不定詞は主語を説明または補足する役割を果たします。
His dream is to become a doctor. (彼の夢は医者になることだ)
My goal is to finish the marathon. (私の目標はマラソンを完走することだ)
The most important thing is to stay positive. (一番大切なのはポジティブでいることだ)
ここでは、to 以下の内容が補語として機能しています。
まとめ
to不定詞の名詞的用法:「〜したい」という願望や計画を表現する際によく使われる
主語になる場合:「〜すること」の意味で、文の主語として働く
目的語になる場合:どのような行動を目的としているかを示す
補語になる場合:主語を説明または補足する